與楽寺縁起

神戸市の西部、伊川谷の北別府に位置する寺院である。寺伝によれば、与楽寺の縁起は古い。霊亀2年(西暦716年)に藤原宇合(うまかい)によって明石の七薬師寺の一寺として開創されたという。

 

藤原鎌足の子である定恵和尚が開山し、宇合によって創立されたといわれる太山寺の末寺として建てられたようである。

 

ご本尊は、「医王山」の山号のとおり、秘仏の薬師瑠璃光如来である。本堂には、その他、お前立の薬師如来、十二神将、天台大師、伝教大師、西国観音霊場が配置されている。

 

当寺は播州薬師霊場第2番札所でもあり、また境内には、水子供養地蔵尊がまつられている。

 

現在の本堂は江戸中期に建てられたもので、約300年の経過をみていると伝えられる。本堂の檀には、文化12年(1815年)に造ったとの銘が残っている。

 

客殿、庫裏、山門、庭は昭和62年に、比叡山開創1200年記念慶讃事業として改築整備され、その年の秋に天台座主猊下をお迎えして盛大な落慶法要を厳修した。

行事としては、一月の修正会、八月の盂蘭盆施餓鬼会、地蔵盆、十一月の天台会十夜法要などがある。